私(西村幸太郎)の一連のブログ記事です。私がどういう人間なのか、どういう活動をしているのか、どんなことを考えているのか、どんな知識やスキルを持っているのか、信頼に足る弁護士か、などなど、たくさんの疑問をお持ちの方もおられると思います。そのような方々は、是非こちらの記事を御覧ください。

2020年度 支部交流会

令和3年2月6日,午後1時30分~午後5時,毎年恒例の九弁連支部交流会が開催されました。初のWebセミナーです!

私は同交流会を運営する協議会の委員ですが,今年から事務局長を拝命しています。その意味でも初めての試み。私にとっては上手く運営できるかどうかハラハラドキドキの交流会でした。

結果がどうだったかは参加者の方の感想に委ねるしかありませんが,終了してほっとしています。

今年は,大きく二部構成で企画しました。前半は,近年被災が目立つ九州において,今後,突然の被災にも対応できるよう,勉強の機会を設定しました。この交流会は,支部弁護士が,支部特有の問題に関する議論をし,その後の運動につなげるための会です。被災地に支部弁護士がいることで,どんなメリットが,よいことがあるのか。そんな最前線で活動する弁護士を,弁護士会としてはどんなバックアップをしていくことができるのか。そんな観点から,熊本県・人吉にて被災された,奥村先生,中嶽先生の2人の弁護士からご報告をいただき,熊本地震・人吉豪雨災害など,被災地支援に尽力された鹿瀬島先生からご報告をいただきました。たくさんの写真を見ながら被災の実際を感じるとともに,自身も被災して疲弊する中,それでも最前線で活動する弁護士の姿を目の当たりにすることができました。それをバックアップする弁護士の立場から,支部弁護士が被災地に存在することで,物理的価値,人繋的価値,継続的価値が発揮されるというようなお話をいただき,なるほどと思いました。そこに弁護士がいるだけで価値がある。弁護士が少ない地域で代えがたい役割を担えると思うと,支部での活動に力をもらったような気持ちにもなります。

後半は,裁判のIT化が,支部弁護士に与える影響に関する議論です。最高裁は,IT化が支部の統廃合にはつながらないというものの,事件の本部集約から支部の事件数が減少し,結果統廃合が進むのではという懸念は尽きません。支部の最前線で活動する弁護士としては,「ハコ」(支部の裁判所)があるということは,いわば象徴的な存在として,市民の司法へのアクセスに関する心理面での促進に寄与していると考えています。ハコをなくすのはぜひとも避けてほしい。でも,過去に大きな統廃合がされたように,どんどん支部のハコもなくなっていくのでは…そんな懸念が尽きないでいるものです。あわせて,現在,日弁連で本人訴訟のサポートをやっていく方向性が打ち出されていますが,司法書士会との業際問題などの背景も知ることが出来ました。IT化も本人サポートも,基本的にその方針としては定まってしまっているようなところもあり,どんな制度をつくっていかなければならないのかという点も含めて,引き続き議論を進めていかなければなりません。

不慣れな運営・司会でしたが,少しでも今後の支部弁護士の活動の糧になると幸いです。

来年度以降も,毎年,やっていき(はず)のものですので,引き続きよろしくお願いいたします。


ブロガー: 弁護士西村幸太郎

豊前の弁護士です。