私(西村幸太郎)の一連のブログ記事です。私がどういう人間なのか、どういう活動をしているのか、どんなことを考えているのか、どんな知識やスキルを持っているのか、信頼に足る弁護士か、などなど、たくさんの疑問をお持ちの方もおられると思います。そのような方々は、是非こちらの記事を御覧ください。

レビュー 交渉力

橋本徹著「交渉力」

弁護士は裁判ばっかりやっていると思われていることもありますが(実際にそう言われたことがあります。),弁護士はむしろ裁判を回避していかに交渉でうまくまとめるかということも問われているものと思います。裁判が簡単なんてことは決してありませんが,裁判所が指揮して進めていく裁判手続と,自らがリードして依頼者の利益を最大化するためにやり取りを重ねる交渉とを比べて,交渉の方が簡単なんてこともまたないと思います。

弁護士,府知事,市長として活躍している橋本弁護士のしたためた「交渉力」。内容は,実例を挙げたかなり具体的なものでした。

本書で紹介されている交渉の極意自体は,抽象的にはシンプルですが,じゃあ実際に実行するとなると,これがなかなかできないものです。

交渉には,敵対的交渉と協調的交渉しかない。協調的交渉の場合,対等に話をしないと,話はまとまらない。相手を動かすには,①利益を与える(譲歩する),②合法的に脅す,③お願いする,の3つしかない。①交渉を成功させるには,こちら側がマイナスにならずに,相手には利益になるものを見つけ出す作業が大切である。「仮想の利益」を作り出すノウハウも重要になってくる。②交渉前に圧を掛けておくことも効果的。法律の範囲内で喧嘩を辞さない覚悟も必要である。自分に力がなければ,いったんひいて,力を蓄えることも必要。③まずは脅し,その後多少の譲歩をして,どうしても歩み寄れなければお願いするしかない。纏まらない場合やお互いに別の途を歩むことになったとしても,握手して終わることが必要。

エッセンスをまとめると,こんな感じでしょうか。内容が濃いですので,ぜひ一度読んでみられてください。

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パブリックロイヤーのすすめ @九大ロースクール

先週,司法試験が行われました。法科大学院修了生・受験生のみなさん,お疲れ様です。

在校生が,試験後のキャリアをイメージしやすくなるよう,修了生・受験生が合格後の就職活動等に役立てていただけるよう,九州大学法科大学院にて,「パブリックロイヤーのすすめ」と題する講話・座談会を執り行ってきました。そのうちの1ステージで,豊前ひまわり基金法律事務所の活動報告をさせていただきました。豊前市のアピールも目いっぱいしてきました(笑)。

みなさん,興味を持っていただけたようで,真剣に聞いてくださっていました。昔は,目をキラキラさせながら,いろんな人からいろんな話を聞いていたなー…とか,一生懸命勉強して,受かりたい受かりたいと突っ走っていたよなー…とか,いろいろと思い出し,懐かしいような気持になりました。若い方々の夢と希望と不安を前に,こちらも感慨深いものがありました。

地方でのリーガルアクセスにつき,最前線で改善を目指し,法の支配を浸透させていく。私の原点。少しでも,パブリックロイヤーに興味を持っていただけた方がいればうれしいですし,将来,一緒に,司法アクセスの改善のため頑張っていきたいと思いました。 enter image description here enter image description here

法曹人口増加問題と弁護士の在り方

非常に参考になったので,紹介と感想について,簡単に記載します。

「弁護士は増えたけど・・・ 法曹人口問題について考える市民集会」報告書

この報告書Q3によると,地方の方々の弁護士へのアクセスについては,弁護士の数が増えたことがプラスになっているという意見がありました。ニーズもあるという意見です。大変喜ばしいことです。 一方で,私の実感として,弁護士が増えたから,「さあ,地方に行こう!」という弁護士も増えるかというと,そういうわけでもないのかな,と思います。弁護士の志,生き方の問題ですから,なんともいえませんが,地方でやっていこうとするからには,それなりの勇気,覚悟,根性が必要だと思いますから,そういった人材の育成が課題かもしれませんね(もちろん,私も,そうありたいと,日々努力を続けています!)。

また,この報告書Q2によると,消費者相談の需要はあるのではないかということです。消費者分野は,それ自体が専門的で難しい分野である反面,業者側もいやらしく,弁護士費用や訴訟費用を考えるとペイしないような金額で被害を生じさせる傾向があり,費用対効果面も難しい分野です。弁護士として,関与の仕方が難しい分野といえます。しかし,報告書のとおり,消費者被害に苦しむ方は,現に存在しているのですから,私も,この現実を常に心に留めながら,いかにして弁護士として手を差し伸べていけるかを,日々考えていきたいと思います。

この報告書の末尾には,市民集会という企画が民主的で好感がもてる旨も記載されています。私も,地域の方と弁護士の距離を縮めるための企画を,なんらか考えてみたいなと思いました。