私(西村幸太郎)の一連のブログ記事です。私がどういう人間なのか、どういう活動をしているのか、どんなことを考えているのか、どんな知識やスキルを持っているのか、信頼に足る弁護士か、などなど、たくさんの疑問をお持ちの方もおられると思います。そのような方々は、是非こちらの記事を御覧ください。

私の中のあなた レビュー

ニック・カサヴェテス監督,キャメロン・ディアス主演「私の中のあなた」

家族愛を深めた興味深い一作。

姉・ケイトは白血病。母・サラは,弁護士も辞め,ケイトを救うことに全てを捧げる。ケイトに適合する臓器の移植を可能にするため,デザイナー・ベビーとして人工的に作られた子が妹のアナだ。アナは,ケイトのため,何度も注射を打たれ,ついには臓器の提供をさせられそうに。アナは,11歳にして,キャンベルという敏腕弁護士を携えながら,母を訴え,提供を拒否する。

何とも重い内容です。デザイナー・ベビーという単語も,この映画で初めて認知しました。子が未成年で母を訴えるという内容も衝撃的。娘・ケイトのために全てを捧げる母・サラ,とても仲良しで通じ合っているケイトとアナ(ネタバレ含むためこの程度の示唆にとどめます。),自身がてんかんを持ち自分の体が自分の自由にならないことをよく知っている弁護士・キャンベル,娘を亡くして家族を失うつらさがよくわかっている裁判官・デ・サルヴォ判事など,それぞれがそれぞれの想いを胸に,ドラマが進行していくところから,多角的に「家族」というテーマを考える良作です。

法廷シーンもありますが,あまり本筋ではなかったですね。とはいえ,デ・サルヴォ判事,いろんな人から直接話を聞いて,たくさんの証人尋問をして,最後にはケイトのところに赴いて話を聞くなど,なんてしっかりした裁判官なんだ!と思いました。日本の裁判官ももう少し見習ってもよいのでは…というのは弁護士の小言です。

トランスフォーマー/リベンジと同時期の作品で,比較すると大ヒットというわけではなかったようですが,家族について考えたい人,医療関係者,法曹関係者には特におすすめの一作です。

今後は,BDが私の事務所の本棚の肥やしになる予定です。

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